コラム

新年のご挨拶2021

新年、明けましておめでとうございます。

旧年は誰も予想していなかった変化に、世界中が適応力と対応力を求められたチャレンジングな年になりました。Amasiaとしても、皆さんを直にお繋ぎするプロジェクトが叶わなかったことは残念でしたが、改めて、当たり前のように音楽ができるということの有り難みを痛感し、同時にこれからの在り方を問うきっかけとなるとても貴重な1年でもありました。

作曲家たちは、何を今に伝えたかったのでしょうか。 それぞれの生き様を辿ってみると、決して平安な時代ばかりではありません。疫病や戦争、人々の混乱。しかし、彼らの人生に起こる様々なチャレンジの中でも作品を生み出し世の中に訴える情熱を絶やさずにやり遂げたそのエネルギーそのものに、私は希望や力強さを感じますし、このチャレンジングな社会を生き抜くヒントが溢れていると思います。

昨年末私は、ワーグナーの生涯を描いた1983年の映画を観ました。8時間に及ぶ超大作です。 三月革命の最中に首謀者として目をつけられ、祖国を追われ、逃亡生活を送ります。豪快で大胆で、しかし繊細で恋多きワーグナー。普通では考えられないほど好き勝手しながらも人々は彼に多額の投資をするのです。彼自身の天才的な作品、つまり彼のオリジナリティを徹底的に追求し、炸裂させたからこそ人々は彼に魅了されたのです。時代が変わった今でも作品が世に残っているのがその証でしょう。

この変化の時代にこそ、エンターテイメントとしてのオーケストラを通じて、私たち人類が何を学び得るのか、問い直す絶好のチャンスです。その学びとは、もはやエンターテイメントではなく、”自分自身を知り、高める”ということに尽きます。音楽を通して自分がその瞬間瞬間に何を感じるのかを気づかせ、それをどう表現したいのかを問われるからです。答えを知っているのは他でもない自分のみ。それに向き合い、追求しなければなりません。すると、自分らしさを発揮し貢献するためにすべきことは何か?と少しづつ茂みから光が見えてきます。自分のエネルギーを高めた者同士が交わったその瞬間にこそ、お互いのオリジナリティをリスペクトし、真のハーモニーは生まれます。そんな人たちが集まる場をAmasiaでは築きたい。エネルギーに満ちた個人、リーダーを社会は求めているから、そしてそんな人はオーケストラという音楽活動を通じて育成できるからです。 自分を知り、高めること。繋がり、一つのビジョンをそれぞれのエネルギーを集結させて達成する快感を体感すること。これこそがオーケストラの真髄。 今年は私たちのミッションである、Leadership through Harmonyをさらに追求し、微力ながらも社会に問い、行動し続ける1年にしたいと思います。 2021年がひとりひとり、そして世界にとって希望と喜びに満ちた素晴らしいハーモニーとなりますように。

2021年元旦 Amasia代表 飯島 智珠